間口が小さく奥行きのある細長い敷地のため、敷地の全面道路側を管理部門、奥を特養ユニット部門に分けたゾーニングを行いました。外観は、お施主様の希望であった瓦葺屋根の特徴を活かして、迫力のある切妻屋根を取り入れています。地域交流ホールを道路に近く地域の方々も利用しやすい位置に配置し、明るく柔らかな雰囲気となるよう計画しています。特養ユニット部門には、和風のデザインを取り入れ、柔らかで暖かみのある空間としています。
自然豊かな立地に建つこの施設では、田植えや畑仕事の様子、山々の四季の移ろい、平野を駆ける電車といった屋外の生活の様子を感じることが出来ます。こうした日常を身近に感じられるよう配慮しながら、各ユニットをそれぞれの家として捉えられるよう心がけたデザインをしています。こうして、施設らしい印象を和らげると同時に、建物の内部にひとつの町があるようなイメージを目指しました。