当初は事務所棟と倉庫棟が分かれた計画で進めていましたが、敷地が整形だったこともあり、動線の集約化・修繕効率・工事費の合理化を突き詰めていった結果、一体型の施設にまとめることになりました。外観は、電力使命である『安定供給』をイメージした安定感のある、どっしりとした佇まいに仕上げ、越前の伝統工芸である打刃物(鋼:はがね)の持つ力強さとしなやかさを外壁の濃淡で表現しています。内部空間には、丹南の地に受け継がれてきた様々な伝統工芸を盛り込み、奥深く厳かで凛とした雰囲気を目指しました。
丹南電気ビルは地域電力の「安定供給」及び「災害時の拠点」として、重要な役割を担うことになります。伝統工芸がこれまで育まれてきたように、地域の皆様と共に歩み、末永く愛される建物となっていってほしいと願っております。